上の写真は、1988 年夏に、北岡がカルフォルニア大学サンタクルーズ校 (UCSC) でNLP 共同創始者
グリンダー氏が開講した NLP 資格認定コースに参加した際、同大学のキャンパス内で撮影した、
壁画レリーフ前での自撮り写真 (当時 32 歳)。二元論を超えた森羅万象を表している
このアート作品の題名は、「経路:自然と調和あるいは対立して」。


Office Kitaoka Inc.
Vol.4: 2019.7.9

『新 北 岡 泰 典 メ ル マ ガ 』

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NLP黎明期に欧米で創始者から直接直伝を受け、以後三十年間にわたり研究・
実践してきている北岡泰典は、今回、業界に詳しい外部プロデューサとの協業
を始めたことを機に、自身の社会啓蒙の運動を広くひろめる目的で、正式に、
本公開メルマガを通じて、社会全体に情報発信していくこととなりました。
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第四号:「シンギュラリティ」について

「NLP コーチング マスター」、「エグゼキュティブ ライフ コーチ」の北岡泰典は、今回、これまでの自身の社会啓蒙の運動を広くひろめる目的で、「新北岡泰典メルマガ」という公開のメディアを使って、社会全体に情報発信していくことになりました。

なお、本メルマガの各号の冒頭のロゴの直下の写真として、毎回、北岡にゆかりのあるか、もしくは北岡自身が撮影した別の写真を掲載していく予定です。

本メルマガの発行者は、オフィス北岡事務局 (www.office-kitaoka.co.jp) です。

本メルマガの受信を今後希望されない場合は、以下のページで購読解除していただけるようお願いいたします。

https://1lejend.com/stepmail/delf.php?no=aHSnDpwAk

本号は、「新北岡泰典メルマガ」第四号です。

本号では、以下のトピックがカバーされています。

1.「シンギュラリティ」について

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1.「シンギュラリティ」について

最近、IT 業界では、西暦 2045 年に、AI (人工知能) は人間の脳機能を超える「シンギュラリティ (技術的特異点)」に到達する、ということが話題になっています。

私は、「『シンギュラリティ (技術的特異点)』が、AI が人間の脳機能としての『意識』をもち始める」ということを意味しているとしたら、そのようなことは「絶対起こらない」と思っています。

私は、近年、神経科学を研究してきていますが、私には、ほとんどの神経科学者は、脳機能が意識を作り出すという「唯物論的」立場を取っているように思われ、中には AI (あるいはロボット) が今後意識をもち始める、と主張する学者もいるようです。

一方で、「意識の居場所」については、デカルトは松果体であると考えたようですし、近年では、「クオリア」が発生する場所として、論じられていますが、未だに、どの科学者も決定的な結論を出せずにいます。

私は、過去・現在・未来にわたって、(現象界のメカニズムを解明しようとしている) どの科学者も「意識の居場所」を突き止めることはできない、と考えていますが、これは、私は、そもそも、意識は、もともと現象界を超えていて、その「現象界を超えた何か」(私の哲学的基盤となっている「非二元論ヴェーダンタ」の創始者シャンカラチャリヤによれば、「自分だけでなく、宇宙の生誕と死滅を見続けている『観照者 (Witness)』」) が現象界を作り出していると考えているからです。

ちなみに、この私の立場は、プラトンのイデア主義に近いとは思っていますが、たとえば、現代神経科学の重鎮の一人のジェラルド エーデルマンは、このような立場を「Panpsychism (汎心論)」として否定しています。

その一方で、私のこれまでの研究範囲を前提としていますが、(唯物論者の) 現代神経科学者の中で、「意識の居場所」について、もっとも興味深い仮説だと私が思うのは、Stanislas Dehaene (スタニスラス ドゥアンヌ) が『Consciousness and the Brain (意識と脳)』で提唱している「Global Neuronal Workplace (広域神経細胞処理空間)」というモデルです。(このモデルの私の概要説明は、http://www.kitaokataiten.com/glossary/archives/essay_04.htm#gnw にあります)。

ちなみに、「意識」に対応する英語として、実は、「Consciousness」だけでなく「Awareness」という用語もあります。実際、英語には、「Conscious awareness」、「Unconscious awareness」、「Conscious unawareness」、「Unconscious unawareness」という 4 つの別個の表現が存在していて、通俗的に訳すと、「意識的意識」、「無意識的意識」、「意識的無意識」、「無意識的無意識」となってしまい、まったく意味をなしえませんが、実は、「Awareness」を「覚醒」と訳すと、これらは、「意識的覚醒」、「無意識的覚醒」、「意識的非覚醒」、「無意識的非覚醒」となり、充分意味がなすようになります。

実は、語弊を恐れずに言うと、私は、瞑想をしたこともない唯物論者の現代神経科学者たちは、意識を考察する際、この二つの用語を混同している、と考えています。

すなわち、仮にもし、西暦 2045 年に、実際に、AI が人間の脳機能を超える「シンギュラリティ」に到達することがあったとしても、人間の脳機能をモデリングした「Consciousness」(私には、あくまでも「Consciousness もどき」のように思えますが) が生成されるだけで、現象界を超えた「観照者」としての「Awareness」が生成されることは、(「現象界が神的世界を作り出す」ということになってしまうので)、機能上・原理上、絶対にありえません。

(私の言う「観照者」としての「Awareness」は、印哲ヴェーダンタの言う、覚醒体、夢見体、熟睡体を超えた「チュリヤ (第四の意識)」のことです。ヴェーダンタによれば、熟睡した後目覚めて、「自分にはまったく意識 (すなわち Consciousness) がなかった」と言う場合、「意識がない状態」を超えた何か (つまり、観照者 (すなわち Awareness)) がなければ、この言質を吐くことはできない、という極めて説得力のある主張をしています。)

さらに、このトピックは、「完全な翻訳マシンは作れるか」という問いとも関連しています。

私が大学生の時、当時世界的に著名だった言語学者の故川本茂雄教授が大学の講義で、「今後どれだけコンピュータが発達したとしても、完全な翻訳機械はできない」と断言され、その主張を擁護するために 2 つの文章例を挙げられました。

一つ目は「象は鼻が長い」の主語は何か特定できない、という例であり、もう一つは「彼女は私が好きだ」という日本語を英語で「She loves me.」とも「I love her.」とも訳せるという例でした (!)。

この 2 番目の例は少し複雑で一見詭弁じみているかもしれませんが、この文章は大部分の状況では確かに「She loves me.」の意味ですが、ごくまれな特殊な状況で、たとえば、「この車は、あの人ではなく、私が好きだ」といった日本語の文章が可能であり、同様に「彼女 (のこと) は、(あの人ではなく) 私が好きだ」、つまり「I love her.」という意味にもなりえるというのが川本教授の解説でした。

思うに、最近、ネット等で翻訳マシンの精度が極めて上がっている、という意見をよく耳にしますが、「所詮」、これらのマシンは「ディープ ラーニング」を通じて「パターン認識」をしていて、その上で、「ビッグ データ」を収集して、その「パターン認識・検知の精度」を指数曲線的に高めている「だけ」です。すなわち、翻訳マシンは、現象界の「パターン認識」をしているだけであって、チョムスキーの言う「普遍的言語」のレベルの、統語 (構文) を分析、操作することができる、必然的に現象界を超えた「メタ」の視点をもつこととは、いかなる意味においても、いっさいまったく無縁の作業をしているだけです。

私には、この構図は、AI は現象界で「Consciousness もどき」を作れるかもしれないが、AI 自体を観察している (神的領域にある)「Awareness」を作り出すことは絶対できない、という構図と同じだと思えます。

言い換えれば、Consciousness は、パターンを見つけることはできますが、パターンを作り出すことはできません。パターンを作り出せるのは Awareness だけです。

実は、北岡ワークは、Awareness の立場から「Think from」して、自由自在に Consciousness を使えるようになることをクライアントの方に可能にさせるワークであると再定義することもできます。

本号のメルマガの内容を興味深いと思われ、北岡ワークについてさらに情報がほしいと思われた方は、メールで以下までコンタクトしてください。

info@taiten.co

以上、よろしくお願いします。

北岡泰典

 



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